東海腹部ヘルニアセンター

ヘルニアとは

ヘルニアとは『体内の臓器が本来あるべき位置からはみ出した状態』を指す言葉です。一般的に馴染みのある椎間板ヘルニアは、椎体(背骨)の間に収まっているべき椎間板が後方にはみ出した状態で、整形外科の疾患です。当センターでは鼡径ヘルニアをはじめとする、腹部のヘルニア疾患に対する治療を行っています。
お腹の壁(腹壁)は皮膚・皮下脂肪・筋肉など何層もの組織から成り立っていますが、最も頑丈なのが筋膜(腱膜)という組織です。腹部ヘルニアは、加齢などにより筋膜の一部が弱くなってできた孔が出口(ヘルニア門)となり、腹圧によって腸などの内臓が押し出されてくる状態です。ヘルニア門の場所によって様々なヘルニアがあります。

特徴

当院では鼠径ヘルニア、臍ヘルニア、腹壁ヘルニアなど、さまざまなヘルニアに対応しています。腹腔鏡手術により傷が小さく、痛みが少ない手術が可能となったため、患者さんへの負担軽減をはかり術後の早期退院、社会復帰が可能になりました。術後のケアや再発リスクを管理するフォローアップも専門的に行われています。ヘルニア治療の専門知識と技術を駆使して、患者さんにとって最も効果的かつ安全な治療を提供していきます。

当院での診療内容

鼡径ヘルニアやその他の腹部ヘルニアに対して、専門の医師が患者さんそれぞれの病状やニーズに合った最適な治療法をご提案いたします。ヘルニアの手術希望から、病状についてのご相談まで、お気軽にお越しください。
成人の鼡径ヘルニアは自然に治ることはなく、治療には手術が必要です。当院では成人鼡径ヘルニアに対して、鼡径部切開法と腹腔鏡手術による修復術を行っています。また、その他の鼡径部ヘルニア(大腿ヘルニア・閉鎖孔ヘルニアなど)や臍が膨らむ臍ヘルニア(でべそ)、過去の手術の傷が膨らむ腹壁瘢痕(はんこん)ヘルニア、人工肛門(ストマ)のまわりが膨らむ傍ストマヘルニアなど、様々な腹部ヘルニアに対する手術治療を行っています。

当センターでは15歳以上の患者さんを診療対象としています。

代表的な疾患、治療対象

  • 鼡径ヘルニア(内鼡径ヘルニア・外鼡径ヘルニア)
  • その他の鼡径部ヘルニア(大腿ヘルニア・閉鎖孔ヘルニアなど)
  • 臍ヘルニア(でべそ)
  • 腹壁ヘルニア(白線ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなど)
  • 傍ストマヘルニア
  • 食道裂孔ヘルニア

診療実績

2021 2022 2023
腹部ヘルニア総数 143 139 158
鼡径ヘルニア 124 126 141
鼡径部切開法 57(46%) 66(52%) 68(48%)
腹腔鏡手術 67(54%) 60(48%) 73(52%)
大腿ヘルニア 6 5 5
閉鎖孔ヘルニア 1 1 2
臍ヘルニア 3 2 5
腹壁瘢痕ヘルニア 7 4 2
傍ストマヘルニア 0 0 1
その他のヘルニア 2 1 2

外来診療・担当医師

当センターでの診療をご希望の場合は、病院代表経由で外科外来にお電話いただき、予約の際に『ヘルニア外来』とお伝えください。
ヘルニア外来は月・火・水・金曜日の午前予約制となっています。診療時間は9:00~11:30となっていますが、予約の状況により時間帯を指定させて頂く場合がございます。

担当医師
  • 西垣英治 消化器外科部長     月・火曜日
  • 山本竜義 診療部長兼外科統括部長 水・金曜日
予約受付時間 祝日を除く月曜から金曜 14時~16時
第1・3・5土曜 9時~11時30分
お問い合わせ 052-711-6131(病院代表)