内視鏡センター

概要

苦痛の少ない内視鏡検査を目指して

胃癌や大腸癌を早期に発見するためには、内視鏡検査を定期的に受けることが重要です。当院の内視鏡センターではできるだけ苦痛の少ない楽な検査を心がけ、繰り返し検査を受けて頂けるように努力しております。
胃カメラ前の咽頭(のど)麻酔の際に、従来は麻酔ゼリーを3-5分間のどに含んで頂いておりましたが、2013年から苦痛の少ないスプレー麻酔に変更いたしました。経鼻内視鏡の鼻の麻酔では、従来スティック法(プラスチックの管を鼻の穴に差し込む)を行っていましたが、麻酔薬の注入のみの方法に切り替えました。
人間ドックや検診の受検者さんを中心に、嘔吐反射の少ない(オエッとならない)経鼻内視鏡検査を行っています。
どうしても苦しくて、という方には鎮痛剤と鎮静剤を注射して眠って検査を行う(セデーション)方法があります。検査中は安全のため血圧と酸素飽和度をモニターします。検査後2時間リカバリーのベッドでお休み頂いてからの帰宅となります。車の運転は禁止です。鎮痛剤の副作用で吐き気やめまいが起きる場合があります。セデーションをご希望の方は検査予約時にお申し出ください。
大腸内視鏡ではほぼ全例に鎮痛剤を使用しております。内視鏡の送気に炭酸ガス(二酸化炭素)を使用しています。炭酸ガスは空気の約200倍のスピードで体内に吸収されるため、検査中や検査後のお腹が張った感じがかなり軽減されます。

技術的に新しい内視鏡検査や内視鏡治療を提供します

名古屋大学消化器内科のご協力により技術的に新しい内視鏡医療を提供しております。
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は2002年から取り組んでおり、現在は食道癌や大腸腫瘍に対しても行っています。
2013年から小腸の病気に対してカプセル内視鏡を導入しました。
2014年からは超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)を開始し、消化管粘膜下腫瘍や膵腫瘍の組織診断ができるようになりました。

設備について

センターの総面積は約130平方メートルで完全に仕切られた三つの検査室があり並列で検査を行っています。内視鏡装置は4Kまたはハイビジョン対応電子内視鏡システムで、液晶モニターを天井からのアームに取り付けて吊るしました。当時は愛知県初でしたが、術者の体格や好みに応じて位置の調節できるようになりとても便利です。
スコープの数は胃カメラ18本(内、経鼻内視鏡6本)、大腸内視鏡10本、側視鏡2本、超音波内視鏡2本で、内視鏡洗浄装置5台を稼働して1症例1検査ごとに洗浄・消毒を行い感染予防に努めています。

スタッフ紹介

  • 医師  10数名(常勤、非常勤含む)
  • 看護師 6~8名(内視鏡検査技師5名含む)
  • 事務員 2名
北村 雅一 内視鏡センター長、内科部長(H8年卒、内視鏡学会専門医)
近藤 真也 消化器内科部長(H10年卒、内視鏡学会指導医)
山田 健太朗 消化器内科医長(H23年卒、内視鏡学会専門医)
田中 達也 医師(H21年卒、内視鏡学会員)
津田 美芽 医師(H25年卒、内視鏡学会員)
丸田 真也 内視鏡センター顧問(S62年卒、内視鏡学会指導医)
飯田 忠 非常勤医師(火曜日午後、胆膵の超音波内視鏡、治療内視鏡)
森 裕 非常勤医師(水曜日午後、大腸内視鏡)
古根 聡 非常勤医師(木曜日午後、消化管の拡大内視鏡、超音波内視鏡、消化管腫瘍の内視鏡切除)
山本 明子 非常勤医師(金曜日午前、上部消化管)
古川 和弘 非常勤医師(金曜日午後、大腸内視鏡)

診療実績

2022年の内視鏡検査総数 7,067件
上部 5,305件
(粘膜下層剥離術(ESD)18件、粘膜切除術・ポリペク4件、食道静脈瘤治療1件、胃瘻造設(PEG)22件、ステント留置1件、止血術30件、イレウス管8件、異物除去6件)
下部 1,619件
(粘膜下層剥離術(ESD)11件、粘膜切除術(EMR)・ポリペク691件、ステント1件、止血術13件)
超音波内視鏡(EUS) 57件
(EUS-FNA 5件)
ERCP 80件
(乳頭切開(EST)36件、砕石術採石術30件、胆道ドレナージ(ERBD)13件、ステント10件)
カプセル内視鏡 3件

詳しくは下の手術実績をご覧ください。

手術実績